「西行花伝」辻邦夫

西行花伝 (新潮文庫)
ちょっと前に読んだ松岡正剛の「日本数奇」以来どうにも古きものを求めるおもいが止まずにふらふらとしてたらこの本にたどり着きました。
西行と言えばこんな季節ですし枕詞のように
願はくは 花のしたにて 春死なん そのきさらぎの 望月の頃
という歌が引き合いに出されますが自分も中学だか高校の頃にこの歌を知って、以来桜と言えば西行の事を思い浮かべるようになったものでそんな人になってからいく年月。ようやくこの本にたどり着きました。
桜を愛し花を愛し花鳥風月、森羅万象を我を捨てて感じそこにある生命を歌という器にこめて歌に生きる。そんな西行の目に見える世界を通すことでなにかものの見え方が変わったような気になる本でしたとさ。